マーケティングを誤解している人が多い マーケティングとは「価値の創造」

マーケティングコラム

先日『カンブリア宮殿』を見ていて、
日本を代表するマーケター
株式会社刀(かたな)の森岡毅さんの言葉に
首がもげるほど頷きたくなりました。
※森岡さんは元USJの再生請負人

「マーケティングとは市場価値を創造すること」
そして、
「消費者理解から仮説を立てることが最も大切」

マーケティングを誤解している人が多いとも。

マーケティングという言葉は
なんとなく知ってるけど実はよくわからない
そんな人が多いのではと思います。

マーケティングと聞いたとき、
「リサーチ」とか「プロモーション」などの
狭い意味で捉えている人がとても多いです。

じゃあ「ブランディング」のこと?

それもそうですが、実はマーケティングとは
それらを全て含みます。

例えば、ペットボトルの水を売ろうとする時、
狭い意味でマーケティングを捉えている人は
「どうやって売る?」「広告はどうする?」
「ネットで売るか店舗で売るか?」などを
考えます。

でも、それはマーケティングのほんの一部
「戦術」の一部でしかありません。
実はマーケティングとは、もっと根源的な
上流からアプローチしていくものです。

「そもそもその水が顧客に与える価値とは?」
「その水を買うお客様とはどんな人?」
「他社でなく自社の水を買う理由付けは?」

ここを明らかにしたうえで、下流にある
「デザインは」「キャッチコピーは」「広告は」
を考えていくのですが、
この「価値」というものは
なかなか自分たちでは気づかないんですよね。

その「価値を創造する」のがマーケターの仕事であり、
広告代理店との違いです。

そして次に大事になるのが「消費者理解」です。

どんな消費者かを理解し、その人になりきって
「ペットボトルの水を買う」のはいつなのか、
これを頭が禿げそうになるくらい考えます。

例えば女性とひと口に言っても、
年齢や家族構成、収入、趣味嗜好などによって
その消費への価値基準は様々です。

気が付きましたか?
「水を売る」のではなく「水を買う」視点で
考えるのです。

ここをやらない企業が本当に多いです。
顧客理解を深めるための最初のリサーチは
絶対に外してはならないと思うのです。
上っ面の理解だけで「売り方」を考えるから
成功する確率が下がるのです。

それを手間と思うか、
回り道でも成功への近道と思うかの違いです。

先月実施した「ハピレボトークイベント」に
登壇いただいた富士通CSL様は、
事前リサーチを手間をかけてきっちりやりました。

元々採用が課題でしたが、取組みから5年超の今では、
常に採用は充足、さらに売上も右肩上がりだそうです。
https://office-at.biz/news/20210622/

消費者の価値観は時代とともにどんどん変わります。
特に今は、コロナや自然災害などによって
これまでの常識が通じなくなってきています。

「今」の生声を聞かずに仕事を進めるなんて
私たちから見ると恐ろしいと思うのですが。。。

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