コロナ禍に喘ぐファッション業界はビジネスの縮図

マーケティングコラム

毎週見ているテレビ番組に
「ファッション通信」があります。
https://www.bs-tvtokyo.co.jp/official/fashion/

アパレル業界にものすごく興味がある、、、
というわけでもないのですが、
家族が見ているのでつられて見ているのがホンネ。

ところが、これが意外と学びが多いのです。
よく考えてみるとファッションとは
洋服を指すのではなく「流行」という意味。
世相の最先端を体現しているとつくづく感じます。

コロナ禍でパリやイタリアのショーは一切なくなり
どのブランドもオンライン配信に踏み切っています。

すると、ショーの中身にも変化が起こり、
ランウェイをモデルが闊歩する当たり前から
クリエイションの裏側も見せるように。
モデルのメイクや撮影の様子だけではなく、
生地づくり、染色、縫製などなど。

でもこれは、ファッション業界が
やっと世の中に追いついたとも言えます。

今、人の心が動くのは「憧れ」より「共感」です。
裏舞台を見るのも、昔のように秘密を見たいとか
憧れだから見たいとかではなく、
苦労して作り上げていくプロセスを見て
応援しようと思う気持ちがわいてくるのです。
このように「見せる側」と「見る側」の境目は
どんどんなくなってきています。

最先端のファッションで「どや!」とばかりに
勝負をしかけていたラグジュアリーブランドも
今や「共感」へと舵を切りました。

また、ファッション業界は、
世界第2位の環境汚染産業なのだそうです。
コットンを作るときには大量の水を使い、
重金属を含む染料による河川の汚染、
劣悪な縫製工場の環境や違法児童労働など。

これらを断ち切る意思が試されています。
もはや「サスティナブル」に取り組まないブランドは
顧客から選ばれなくなっています。

そして人々は服をなかなか買わなくなりました。
毎年新しい服を着ることを疑問に感じ、
本当に必要なものを吟味して買うように。
毎年新作を発表してきたファッション業界も
大きな方向転換を迫られています。

いかがですか?
ファッション業界の話ではありますが、
ご自身のビジネスにもヒントがあるのでは。

・「憧れ」より「共感」、「勝負」より「仲間」
まさにファンづくり、上から目線はNG

・顧客は企業にサスティナブルな姿勢を求めている
プラスチック包装や過剰包装に違和感

・本物を長く大切にしたい意識の高まり
お金を使う時が減った分少し良いものを買おうか

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