これまで見落としていた市場を掘り起こすイノベーション

マーケティングコラム

桜の季節、御社にも新入社員が入られましたか?
初々しい彼らの存在は、淀んだ空気を一掃し
新しい風を送り込むきっかけにもなりますね。

そんな若者たちの新しい視点は
イノベーションを起こすともいわれています。
他にも、よそ者、バカ者、そして女性という
いわゆるマイノリティたちの視点は
新たな気づきを与えるきっかけになります。
御社には、それらを柔軟に取り入れる素地はありますか?

今回はマイノリティたちが起こした
イノベーションの事例を2つご紹介します。
ひとつは若者&外国人、ひとつは女性の事例です。

■25歳インド人の挑戦
沖縄在住のナラヤンさんが開発したのは
砂漠を畑に変える魔法の粉。
オムツなどに使われる吸水ポリマーを天然素材で作り
少ない水で作物を育てられるというもの。

ナラヤンさんの出身地はインドの奥地の小さな村。
干ばつに悩む父親の農業を助けたいという想いで
このポリマーを開発したのだそう。

↓EFポリマー
https://ja.efpolymer.com

オムツに使われているポリマーの原材料は
ほとんどが石油の合成化合物です。
ナラヤンさんのポリマーは、
インドのジューススタンドから出る果物の皮など、
生ごみの活用研究の中から生まれた天然素材だそう。

面白いのは、彼がポリマーを開発しようと
最初から思っていたわけではないということ。
生ごみの再利用を研究していた中で
たまたま見つけた素材を発展させたものなんだそう。

彼の生育環境や日頃から考えていた社会課題とが
ちょうど重なったからこそできた製品です。
世界中から問い合わせが殺到しているそうですから
素晴らしいですね。

■ユーザー視点を社長に直訴
自転車メーカーの話題です。
パナソニックサイクルテックは売上の70%を
ママチャリが占めています。
そのママチャリ開発には長年女性は入っておらず
男性社員たちが「女性はこうだろう」という設定で
作っていたのでした。

現役ママの女性社員たちにとっては
実は自社のママチャリに不満がたくさん。
その改善点を、なんと社長に直訴したのでした。
(現場で訴えても聞いてもらえなかったのでは
と推測されます)

その後女性プロジェクトチームが立ち上がり
一番に改善したのはタイヤを小さくしたことでした。
タイヤは大きい方が踏む回数が少ない&速い
というのがこれまでの常識。
ところがその常識を覆して、
タイヤの小さなママチャリは大ヒットしたのでした。

子どもを後ろに乗せた状態でタイヤが大きいと
非力な女性はスタンドを立てるのにも一苦労。
さらにママチャリに「速さ」は求めていないのです。
ユーザーのことは知っているつもりだった男性たちは
目からウロコだったことでしょう。

ここでのイノベーションの素はユーザー視点。
長年の当たり前を知らないからこそできる
柔軟な思考がイノベーションを起こしました。

※出典/TBS『がっちりマンデー』

戦後続いてきた社会の仕組みが
様々なところで変わろうとしています。
これまでの常識に縛られない自由な発想が必要ですが
それには、これまで埋もれていた人たちの
新しい視点が役に立ちます。

「うちのプロジェクトには女性もメンバーに入ってる」
なんてよく言われるのですが、
メンバーにいるだけではダメなんです。
決裁権を持つリーダーに多様性があることが肝要なんです。
なぜなら、ママチャリの事例でも分かるように
たとえ意見をしてもリーダーの理解がないと
途中で潰されてしまうからです。

女性のリーダーを増やすために、
自分の感性をビジネス価値に転換できる力を備える
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女性視点マーケティングのパイオニア ■日野佳恵子氏
・海上保安庁女性キャリア第一号として、
超男社会の荒波を女性発想で乗り越えてきた ■永田潤子氏
・トヨタカローラ時代に「女性視点」と出会い、
次々と目からウロコが落ちた経験を持つ ■新井範彦氏

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