昔のモノサシでは測れないZ世代のビジネス

マーケティングコラム

起業するきっかけで多いのが
「自分の困りごとを解決する」ということ。

自分が困ってるのだから他にもたくさんいるはず、
そんな人のために自ら商品開発をして
課題を解決してあげたい、というもの。

こちらもそんな企業のひとつです。

コヒナ
https://cohina.net
今急成長している小柄な女性向けのアパレルです。

身長148センチと小柄な女性が、
自分の着たい服がない!ということで始めたブランドです。

この起業ストーリーの中で、とても興味深い話がありました。

2018年、学生で起業したZ世代の彼女は
ビジネスにおいて全くのシロウト。

そこで、社会人のセンパイにアドバイスをもらいに行くのですが、
ほとんどの人に反対されます。

「市場規模が小さすぎるんじゃないの?」
「本当にニーズはあるの?」

そんな中、投資家の一人が賛成してくれました。
「課題を感じている当事者が本気で考えているならやってみたら?
いいものを作って人に幸せを届けられるならいいんじゃない?」と

結果、起業から約3年で今や月商1億円
Instagramのフォロワー19万人の企業になりました。
センパイたちの声を鵜呑みにしなくて本当によかったですよね。

ここで私たちが学ぶべきことは2つあります。

ひとつめは、過去の経験は役に立たないことを肝に銘じること。

私たちはつい、経験から物事を見がちです。
でも、この変化のスピードの速い現代では
過去の経験が役に立たないこともたくさんあるのです。

コヒナは、Instagramでファンを作り、
友達のようなコミュニケーションで一緒に悩みを打ち明けながら商品を開発し販売しています。
これまでのメーカーとは全く作り方も売り方も違っているのです。

センパイは「市場がニッチすぎる」と言いましたが、
これも過去のモノサシです。

SNSで個人と繋がれる今では、これまで埋もれていた奥地まで入り込むことができますから、
これまでのニッチは決してニッチではなくなっています。
世界に目を向ければ、ニッチも掛け算で増えていきます。

ふたつ目はビジネスの捉え方。
市場でシェアを取り、どんどん拡大していくことこそが成功、
その価値観だけが支配していた時代はもう終わっています。

儲かるだけでは心が満たされず、
小さくても幸せな世界があることに皆気づいています。
大量の人に一度きり買ってもらうのではなく、
一人の顧客と長く付き合っていくマイクロ経済に向かっています。

また、やってみないと分からない変化の時代は、
小さく始めることの方が理にかなっています。

いかがでしょうか?
実はこの構図、企業の中でよくあるんですよね。
女性部下が提案してきた新規事業に対して
男性上司がよく分からんと却下してしまうの図。

上司には少し立ち止まることをオススメします。
そして女性には、理解できない上司のために、
ニーズのデータをちゃんと提示することを怠りませんように。

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