これからのビジネスは「福岡」に学ぶべし!?

マーケティングコラム

福岡市の天神で32年間愛されてきた商業施設
『イムズ』が8月31日閉館しました。
(ローカルネタですみません)

このビルについては、誕生から閉館まで様々なストーリーが語られ
いかに地元で愛されてきたかが分かります。

地元新聞の記事
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/793938/

ただ、今回私が取り上げたいのはそこではなく、
福岡の「商い」についてです。

それは、ライバル同士が手を取り合い
全体利益を追うことで各自の利益も確保する、
競争ではなく共創という考え方。

ローカルでは昔から生き残る知恵であり、
コロナやSDGsが叫ばれる今こそ
見直されるべきことではないかと思うのです。

イムズが閉館するに当たって、周辺の商業施設は
懸垂幕やポスターやサイネージなどで一斉に
イムズに惜別のメッセージを掲げました。

例えばパルコは
「天神のカルチャーを引っパル頼れる先輩でした!」
イオンショッパーズ福岡店は
「ショッパなから最後まで、カッコイイビルでした!」
といった風に、それぞれの施設名にちなんだエールを送りました。

こちらの動画が笑えます
https://www.youtube.com/watch?v=Jh-qx7dCnRs

そしてイムズの壁面にも
それぞれに応えるメッセージが掲げられました。

実はコレ天神名物になっていて今回に限ったことではありません。
2015年にパルコが進出してきたときは、
各施設が「パルコさんいらっしゃい~」とメッセージを掲げ
本部の人たちの度肝を抜きました。

地方に東京資本が進出してくるとき
「反対運動」が起きることはあっても
ライバルが一斉に歓迎することはないのでは。

だから歓迎された側は側でその好意に応えようと
東京一色を薄めて、地元との共創の心を芽生えさせるのでしょう。

この懐の深さが福岡の大好きなところです♪

独り勝ち、シェア争い、大量生産、、、
生き馬の目を抜く資本主義には行き詰まりを感じませんか。

今やコロナやSDGsとも相まって、
マイクロツーリズム、ミニマムライフ、シェア、コラボ、LTVなどへ
世の中の価値観は変化しています。

今こそ福岡の「共創」に学ぶ時かと。
もちろん共に創る相手はライバルだけでなく、
お客様、社員、取引先など様々です。

ちなみに福岡の港町は、
二千年もの間一度も途切れずに栄えてきた世界でも珍しい商業都市と言われています。
※本当は「博多」ですが、ややこしいのでここは「福岡」で統一します(地元人お許しを)

これだけ都市が長く続いてきた理由が「共創」にあるとしたら、、
それが答えですよね。

関連記事一覧