多様な視点が、見えない盲点を照らす
先日、TVで見たある漁港の話。
地球温暖化の影響で、これまでと違う魚がとれるようになって困っ
そこで登場した漁師さんのひと言――
「見たことない魚は、消費者が買ってくれない」
見ていた私は「本当にそうか?」と、思わずつぶやいてしまいまし
もし見たことがない魚でも、
美味しい食べ方を教えてくれれば、ちょっと試してみようかなと思
なんなら私は、
スーパーはいつも同じ魚しか売ってなくてつまんない、
そんな風に思っています。
実際その番組では、
「未利用魚」を買い付けるプロ集団たちが、
それを自分の店でまあまあ高額で売りさばく、という話でした。
私からすると「ほらね」という気持ちです。
もちろん、その店では食べ方を丁寧に説明してました。
似たような話で昔から「おかしいな」と思っていたことがあります
それは、キュウリやネギは曲がっていると売れないので、それだけ
でも私はずっと疑問でした。
消費者の多くは女性です。
その女性たちが本当に「まっすぐじゃないと嫌」と言ってるのか調
SDGsなどと言い出す前から「もったいない」という感覚に一番
「曲がった野菜が売れない」のは、実は流通側の都合。
箱に詰めやすいとか、棚に並べやすいとか。
効率化や見た目の統一のために「消費者のせいにしてきた」だけじ
もうずいぶん前ですが、あるJAの方にこの話をしてみたことがあ
その時の返事は、
「これが経済の常識。そんなことも知らんのか」といった感じ。
その「常識」とやらは、大量生産大量消費の時代のもので
時代はとっくに変わっているのに?
同じような価値観、背景を持つ人たちばかりが集まると、
見えない「盲点」に気づけないと言われます。
しかも、似た者同士の意見は心地よく、
お互いに「やっぱりそうだよね」と自信を深めてしまう
――これが心理学で言うミラーリング現象です。
あなたの職場や組織にも、
そんな「今の時代に合っていない常識」が眠っていないでしょうか
多様性(ダイバーシティ)というと、
性別や国籍の話に聞こえるかもしれませんが、
本質は「視点の違いを活かすこと」だと思うんです。
異質な意見は、正直面倒だし、耳が痛いこともあります。
でも、そこにこそ変化と成長のヒントがある。
違いを排除するのではなく、違いによって補完し合う
――そんな組織には、きっとイノベーションが生まれるはずです。
まずは「ギャップに気づくこと」から始めませんか?
実は女性自身も、男性との価値観の違いに無自覚なことがあります
自覚していなければ活かすこともできませんし、
男性に同化してしまっても意味がありません。
女性たちがギャップを自覚し、怖がらずにそれを発揮することが
組織に活力を与えることも知ってもらいたいです。
そんな話を、研修や講演でもお伝えしています。
もしご関心があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
オフィスat講演・講師の実績多数
実績参照・お申し込みはこちらから
🔗https://office-at.biz/training/
阿部が書いた、多様性、イノベーションのコラムもたくさん読まれています!
ぜひ合わせてお読みください!これまで見落としていた市場を掘り起こすイノベーション
情報伝達の方法が変わったのだから組織の形も変わらなければ
『対岸の家事』ドラマが教えてくれた、多様性のリアル