台風による終日休業はコロナ自粛のお陰か?

マーケティングコラム

スーパー台風10号は行ってしまいましたが、皆さまご無事でしたか?

私の住む福岡市内は特に大きな被害はなく何とか無事にやり過ごせたようです。

ところで、今回の台風に対する企業の対応で、これまでと大きく違ったなと思うことがありました。
そしてその変化は、コロナの自粛があったからではないかと思うのです。

それは、店舗の休業について。

台風10号が福岡に上陸するのは、7日月曜日の早朝。
前々日の金曜日には、百貨店はじめ大型商業施設は早々に「月曜日は終日休業」を発表していました。
JR九州も全線終日運休、ヤマトや佐川も早々に動かない宣言し、なんとコンビニまでも休業宣言を出しました。

これまでにはなかったことです。
もちろん、経験したことのない大型台風、ということはあったでしょう。
でもそれだけではなく、コロナ自粛で「企業が休むことに慣れた」ことも影響しているのでは、と思うのです。

実際の7日月曜日の福岡はというと、出勤時間帯である8時台には既に台風は行き過ぎていて、風は強いものの青空さえ見えていました。

これまでだったら、「さて、様子を見ながら午後には開けるか」となっていたのではないでしょうか。
そして私たちも「何とかして会社に行かなくては」と思ったのではないでしょうか。

もうひとつ、コロナのお陰(?)で変わったのは企業の「従業員ファースト」への意識。
「お客様のために何が何でも営業しなければ」という顧客ファーストから、
「自社の従業員を守るためには、お客様には少し不便でも我慢してもらおう」という変化が起きているように思うのです。

もちろんこれは喜ばしいことで、ESなくしてCSはありません。
「店を閉めやがって!」などというお叱りもなかったのではないかと思いますし、
消費者側もその決断をした企業についてプラスのイメージを持ったのではないかと思います。
(JRが運休を決めてくれて会社休めた、なんて歓迎の声も・笑)

このように、人の意識はどんどん変化しています。
マーケティングでは、このように顧客の『今』のインサイトを知ることは、基本中の基本です。

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