VUCAの時代に注目される”モヤモヤする力”とは

マーケティングコラム

“モヤモヤする力”が、注目されているのだそう。

答えを急ぐのではなく、
じっくり考え抜く力が創造性を生むという考えです。

NHKクローズアップ現代 9月6日放送
迷って悩んでいいんです 注目される“モヤモヤする力”
https://www.nhk.jp/p/gendai/ts/R7Y6NGLJ6G/episode/te/Z18N3MPX51/
※9/13まで配信中

世の中の変化は激しく、これまでの常識が崩れ、
やれ新規開発だ、イノベーションだと
見えない正解を求めてさまよっています。

しかも、既に答えのあるものは、
チャットGPTに投げかければ瞬時に出てきます。

この対極にあるのが”モヤモヤする力”。
すぐに解決できない事態に結論を急がず、
答えのない状況に耐え迷うこと、
それが”モヤモヤする力”で、
ネガティブケイパビリティとも言います。

“モヤモヤする力”が低いと、
目の前の答えらしきものに飛びついてしまい
思考停止に陥ってしまうというのです。

番組の中の実験がとても面白かったのです。
モヤモヤ度によって、課題解決のチカラに
違いがあるのかという実験です。

ちなみに違いは大いにありました!
モヤモヤ度が高い方が驚くような結果を出したのです。

実験はまず、筑波大の心理学専門の先生が
“モヤモヤする力”が高い人と低い人を見極め
(どんなテストかはわからず、、、)
2つのグループ(どちらも男女2名ずつ)に分けました。
そして同じテーマを与えて
自由にアイディアを出してもらうというもの。

テーマは「社会人の学び直しをどう増やすか」
時間制限なし、スマホ使ってもよし、
答えはないのでアイディアレベルでよし
という条件です。

“モヤモヤする力”が低いグループAは
まず「社会人の定義」という枠づけから開始。
30分過ぎには全員がスマホで調べものを始め
そこで見つけたネタをお互いに発表。

そして最終的にアイディアとしてまとめたのは
「リタイヤしたシニアが現役世代に教える場をつくる」
という、どこかで聞いたことがあるような
面白くも何ともないものw

本人たちは「何とか形になった」と
満足そうな顔で解散、ここまで約1.5時間。
結論に向かって収束的に議論が進み、
ソツなく遂行できたという感じです。

一方”モヤモヤ力”が高いグループBは
いきなり自由に議論が始まりました。
お互いに思いついたことバンバン発言しています。
ただし、アイディアらしきものは出てきません。

開始1時間で行き詰ったので、諦めてお茶休憩。
この自由さもグループAとは違います。
2時間を過ぎたころ、ふとアイディアが溢れてきました。
ひとつのアイディアからどんどん広がっていきます。
「給付金にひもづける」「大人の予備校」
「ポイント制」「○%免除」「ふるさと納税みたいな」

筑波大の先生もビックリです。
「思いもよらないアイディアばかりで素晴らしい」と。

ところでグループBの議論は
女性が多いチームの議論に似ていますよね。
人の意見から次々と妄想を広げていく加算方式な所、
お菓子を食べながら自由に発言、もそうですし。

一方でグループAの議論は、
よくある社内ミーティングの様子ですよ。
枠組みを見極めて全員で一点結論に向かっていく感じ、
どんどん削ぎ落していく、まさに減点方式です。
答えがあるものはそれでいいのですが、
結局「枠」を自分たちで決めているので、
その枠を超えたアイディアは出てこないのでしょう。

目まぐるしく変化するビジネス環境に
柔軟に適応していくためには、
中長期的にビジネスを展開できる
次世代リーダーの育成が急務です。

そのリーダーの資質として、
「答えのない問い」とじっくり向き合い、
焦らずに自分なりの答えを出す
“モヤモヤする力”が重要なのだと思います。

“”モヤモヤ力”高めの女性の皆さん
世の発展のためにも悩む力を発揮しましょう!

 

 

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