アンコンシャスバイアスに気付くスキルありますか?

マーケティングコラム

先日友人と「アンコンシャスバイアス」の話題で
盛り上がりました。
※アンコンシャスバイアスとは無意識の偏見

それはこんな話です。
友人が夫婦でお寿司を食べに行ったときのこと。
彼女の誕生日だったので、超特上を頼んだと。
もちろん回らない寿司屋です。
夫の方は特に寿司好きでもないらしく、
頼んだのは普通の上。

しばらくして気づいたのが、
夫が食べている方が「超特上」だということ。
(しばらく気付かなかった友人もどうかと)

彼女の誕生日だから高級寿司を頼んだのに
なんということでしょう!
というか、夫婦で違うランクを頼んだ場合、
夫の方が高額な方を食べるだろうという
なんという店側のアンコンシャスバイアス。。。

友人はえらく怒っていたけれど、
ちょっと笑える事件でした。

私も似たようなことを思い出しました。
若い頃上司と行ったカフェでのことです。

上司は大のスイーツ好きなオジサン。
彼はイチゴパフェを注文したのですが、
店員さんは迷いもせずに、私の目の前に
ドンッとパフェを置きました。

まぁそうなりますよね。
私が頼んだのはコーヒーゼリーでしたから。

でも、どちらも勝手に判断したらダメでしょう。
当たり前と思わずにちゃんと確認しないと。

こういうアンコンシャスバイアスも
笑えるうちはいいのですが、
人を傷つけるようなことはNGですよね。

例えば外国にルーツを持っているけれど
日本で生まれ育った人に対して、
「日本語上手いですね」と言ってしまうなど。
アジア系の顔立ちでないというだけで
外国人だと決めつけるようなこと。

男らしさ女らしさについても同様です。
LGBTQの人はどのくらいいるかご存じですか?
11人に1人と言うデータもありますが、
この数字は、左利きの人と同じといいます。
そのくらい多くの人が
「男だから」「女だから」という言葉に
傷ついているかも知れないと想像してください。

「察する文化」は日本人のいいところですが、
自分の価値観だけで察しようとすると
それはバイアスを生んでしまいがちです。

そして今は、
それが企業の命取りになることもあります。
東京オリンピック委員会の森さん発言が
その代表例でしょう。

すぐ身近な事例もあります。
ある地元ビジネス雑誌の中にあるコーナーが
女性たちに大変な不評を買っていて、
「想像力のない古い体質の会社」という
レッテルまで貼られてしまったのです。
それは「わが社のアイドル」という感じで
企業の女性社員を紹介するコーナーですが、
私の周囲では「キモイ」と大不評でした。

その声が届いたのかは分かりませんが、
今年度から男性も交えたフレッシュな社員を
紹介するコーナーへと衣替えしていました。

恐らく何年も続いていたコーナーで
特に意識せずに続いていたのだと思います。
これまでは問題はなかったし否定もしませんが
今は許されなくなっていることに気付かないと
企業として危険です。
それくらい世の中の意識はどんどん変化しています。

御社も、長く続いているルール等について
改めて見直してみてはいかがでしょうか?
アンコンシャスバイアスが隠れていないか
誰かを傷つけていないか、不快にさせていないか。

それに気づくことができない企業は
今後淘汰されていくのではないでしょうか。

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