HEYTEAの事例に見る、Z世代女性が拓くアジア市場

マーケティングコラム

先日、娘が滞在している中国・上海を訪れました。
(キャッシュレス決済100%、オーナス期日本との違いの話はまた別の機会として!?)

「中国で人気のカフェに行ってみようよ!」というZ世代・娘のリクエストを受け
足を運んだのが話題の中国の人気ティードリンクチェーン「HEYTEA(喜茶)」。

実は、ちょうど今年、日本1号店が大阪・道頓堀にオープンしたばかりなんです。
SNSでも映えるビジュアルと健康志向のメニューで注目されているこのお店ですが
体験してみて感じたのは
「Z世代の健康や癒しへの意識、想像以上に進んでいるかも?」ということでした。

今回は、HEYTEA人気に見るアジアのZ世代の価値観と
今後の日本ブランドのヒントを探ってみたいと思います。

◎中国のティードリンクチェーンHEYTEA。その人気のヒミツは?

2012年に広東省で誕生したHEYTEAは
当時まだ珍しかったチーズティーをきっかけに人気に火がつき
今では中国全土に4000店舗以上を展開。
アメリカ、韓国、シンガポール、イギリス、カナダ、マレーシアな
海外にも進出している注目ブランドです。

・チーズティーなど、これまでにない「新しいティー」の提案
・見た目も美しく、SNS「映え」する商品
・低糖・無糖、植物性ミルクの選択、原材料のこだわりなどの「健康志向」

「新しい話題性」「映え」「健康志向」とそこへの「共感」
これがZ世代へ大きく支持されている理由のようです。

ちなみに、主力商品は30元くらい(約600円)。
(一方、日本店では1000円超とか。うーん、価格戦略としてどうかなーです)

◎睡眠経済・中医学からも見える、中国女子の癒しへのニーズ

「健康志向」について、
上海の中医学クリニックでは相談の上位に「睡眠の悩み」がある、と現地で話を聞きました。

たしかに、日本の国際空港内の免税店で
睡眠系サプリや睡眠サポート商品が数多く並んでいるなーと思っていましたが。

若い世代も含め、癒しや健康志向へのニーズは、今後ますます高くなるのではないでしょうか。

◎Z世代女性がトレンドを牽引するアジア

さて、HEYTEAの話に戻りますが
お店で行列に並んでいたのは、やはり若い女性たちでした!

そして、彼女たちは手にした商品を友人たちと一緒に
写真だったり、動画だったりアレコレ撮影。
(まだ飲まないの? と突っ込みたくなるキモチは抑えて観察。笑)
その後、投稿して情報を拡散することで人気が連鎖していく構図がよく見えました。

ある調査では
「Z世代女性の約70%がブランド体験をSNSでシェアした経験がある」と。
(GlobalWebIndex, 2023)

また、中国ではZ世代の約65%が「健康管理に積極的」と回答し
特に女性は睡眠・栄養・メンタルケアへの関心が高まっているとのデータも。
(iResearch, 2023 中国Z世代消費トレンド報告)

「共感を発信する力」と「ウェルビーイング志向」を併せ持つZ世代女性たちが
アジアのトレンドを牽引しているわけです。

◎今、求められているのは「健康志向」「安心・安全」「魅せる共感ブランディング」

今、アジア、中国で求められているのは「健康志向」「安心・安全」です。
安心・安全・高品質といえば、日本ブランドの代名詞ではないでしょうか。

しかし今や、中国ブランドも
その価値をしっかり発信しはじめ人気を作ってきている
というのが、HEYTEAの例から見てとれます。

「日本にいいモノがたくさんあるのだから、もっともっと届けたらいいのに!」
そう思いませんか?

ポイントは、「魅せる共感ブランディング」設計。
それがなければ、気づいてもらうことすらできません。

「どうつくるか」だけでなく、「どう伝えるか」「どう魅せるか」
そしてさらに「発信するユーザーと一緒にどうストーリーを紡げるか」
というナラティブの視点でブランドを構築することがカギとなります。

◎Z世代を起点にアジア市場への可能性を探る

HEYTEAのように「健康志向 × 安心・安全 × 映え × 共感」をかけ合わせたブランドは
Z世代の「発信力」によって、あっという間に広がっていきます。

日本の資産である「健康志向」「安心・安全 」な商品・サービスを
アジア市場でZ世代に向けて展開する。
Z世代を起点に大きな可能性を広げていけるのではと思います。

そのために、「スペック」や「品質」の良さをただ並べるのではな
「共感設計」や「語り方のデザイン」を取り入れる
ナラティブ発想のブランディングは必須となるでしょう。

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