全国をザワつかせたお菓子メーカーから学ぶこと

マーケティングコラム

ついに移動の自粛要請も全面解除されましたね。
ストップしていた出張もそろそろ始まるのでしょうか。

出張といえばお土産(ちょっと強引な展開!?)
博多に出張に来られたら、どんなお土産買って帰りますか?

定番で「博多通りもん(明月堂)」という方は多いかも。
福岡でしか買えないという限定感もあって喜ばれますよね。
空港のお土産ショップでは山積みになっていますし、
なんと1年間に最も売れたあんこ饅頭ということでギネスに認定されています。

そんな「博多通りもん」が今、全国をザワつかせています。

福岡県民にはお馴染みのテレビCMがあるのですが、
これが初めて全国でオンエアされたのです。
このCM↓
http://c.bme.jp/13/886/359/4913

「それが何か」って?

いや、それがどこで流れたかが重要なんです。

4月に始まった話題のテレビドラマ「M 愛すべき人がいて」

この中に登場する人物が付けている「眼帯」がまるで「通りもん」のようだと
SNSで話題になっていたことご存知ですか?
http://c.bme.jp/13/886/360/4913

確かに私も、番宣を見た時に「あれっ?」と思ったんですよね。
「なんか美味しそう」とw

その話題がピークになった第4話で「通りもん」のCMが流れたのです。
このタイミングでまさかの提供スポンサーになっているのです。

ドラマの途中からスポンサードするというのも珍しいですが、
(最初のスポンサーだったクレハが降りたからという噂も)
そのタイミングで決断したスピード感がすごいと思います。
全国ネットの番組に提供するというのは、ローカル企業としてはある意味博打ですから。

結果、通販の注文が全国から殺到しているそうで、
コロナ禍にあって大成功のプロモーションとなりました。

明月堂はこのテレビCMの前にも、ラジオで眼帯とのことを話題にしていた伊集院光に、
すかさず「通りもん」を大量に贈ったそうです。
これがクチコミに拍車をかけたのですから、なかなかやりますね。

さて、これはずいぶん稀な事例ではありますが、
単に「運がいいな」と見るだけでなく、
先が見えない今だからこそ私たちにも学べることがあります。

まずは、とにかくアンテナを張っていること。
どこにどんなチャンスが転がっているか分かりません。

「オモシロイ」はクチコミになりやすいこと。
この中には単に笑いだけでなく「ヘン」も含まれています。

そしてじっと待つだけではなく仕掛けていく姿勢とスピード感。
あれこれ検討しすぎて機を逸してはいけません。
まずは動いてトライ&エラーしながら精査していく気持ちで。
何しろ比較する過去の材料がないのですから。

元のやり方に固執せず、皆で新しい世界を創っていきましょう!

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